色職人が語る
カタログ本とフォトレタッチ

カタログ・パンフレットにおいて、商品画像のクオリティは重要視されています。
手にとったり、試着できる店頭と違い、画像だけで商品の魅力、質感、着心地や味を
想像してもらわなくてはなりません。

購買意欲が高めるのは、商品を紹介する文章であったり、紙面のデザインも相まっていますが、視覚的にカタログ・パンフレットに掲載されている商品画像を見て、妄想を膨らませていきますし、ワクワクするし、楽しいです。

そんな商品画像を整えている弊社の画像品質管理部から、画像作りについて語ってもらいました。


紙で表現する

どこか素朴な味わいがして、人を安心した気持ちにさせてくれる。
紙にはそんな魅力があります。

艶があり発色がよいもの、サラサラした心地よさなど、用紙の種類を変えることで、様々な演出をすることができるのもカタログ本の醍醐味です。

カタログ本には高い閲覧性と色の再現性もあります。
色の再現性は、印刷再現を予測したCMS(カラーマネジメントシステム)*
の構築で、紹介したい商品の色彩をお客様のご要望に合わせてお作りします。

*:CMS(カラーマネジメントシステム)
カラーマネージメントシステム(CMS)とはデジカメ、ディスプレイ、プリンタ、印刷機を一貫した色で統一する管理システム

カラースペース

商品画像を印刷で使用する場合、RGBのカラーモードをCMYKという異なる色域のカラーモードに変換します。これは、CMYKのインキで表現した印刷物を作ることが前提にあるからです。

CMYKはRGBよりもカラースペースが狭いため、何も手を加えないまま変換してしまうと、くすんでしまいます。くすむ度合いをチェックしながら、画像に適した変換をしなければなりません。

作ったデータの色がくすんでしまった、暗くなってしまったから修正できますか?
というご質問は多く寄せられています。

詳しいことは別のコラムでお伝えしています。
このコラムの最後にリンクを貼っておりますので、最後までお読みいただき、併せてご覧いただけますと幸いです。

フォトレタッチ

フォトレタッチの仕事を大きく分けると、Raw,RGBをCMYKに変換、色調補正、画像加工の3つに分けられます。

1.Raw,RGBをCMYKに変換

撮影されたRawやRGBの画像データをCMYKに変換します。
Rawデータとは、カメラマンが撮影した「未加工」の画像データです。

多くはカメラマンが色調補正をした後、「現像」をしたデータ(Tiff、jpeg、epsなど)で入稿されますが、アパレル系のカタログや、芸術系のパンフレットなどは、高い色再現性を求められるため、Rawデータで入稿されることがあります。

RGBのjpegのデータを変換するにも、単純に変換するのではなく、先述の通り、画像に適した色調補正を施します。

2.色調補正

お客様からお預かりする商品画像を印刷に適した色に整えます。

CMYKへの変換はもちろん、肌色を健康色にしたり、食品のシズル感を出したり、生地の素材感を出すこともしています。

アパレル系のカタログでは、実際の商品や生地見本をお預かりして、色を合わせることをしています。
特に黒い生地のディテールを出す、色の潰れをなくす、ネイビーの色を綺麗に表現するのは力が入ります。

3.変形、合成、消去、フィルタ処理

画像内にある不要なものを消去したり、逆に増やしたりといった合成処理や、フィルタ処理で質感を変える、形を変える、といった加工をします。

切り抜き影イキ処理では、違和感のない切り抜きと画像内の影を生かした綺麗なモノクロの影をつくり、商品を自然な感じで表現します。

モノクロの影にすることで、印刷時に色が転びにくくばらつきません。

フォトレタッチの中でも、色調補正は商品画像の見栄えに大きく影響する作業となります。
画像編集ソフトを使いグレーバランスを整え、明るさやコントラスト、色相、彩度を調整します。

また、色味だけが整っていればいいというわけではなく、被写体のイメージを損なわない様にボリュームをつける、またはソフトに見せるといった表現も必要になってきます。
元画像の雰囲気や補正するポイントを踏まえた上で印刷用画像に仕上げます。

フォトレタッチは、デジタル画像を熟知したプロの技術者達が、お客様の望む色と形を丁寧にお作りいたします。

カタログ・パンフレットの商品画像で、色についてお悩みがある方は、弊社営業までお気軽にご相談ください。

■筆者
画像品質管理部 村松祐二

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