企業の新卒採用活動において、パンフレットは単なる情報提供ツール以上の役割を果たします。学生が”ここで働きたい”と感じるかどうか、その第一印象を左右するのがパンフレットのデザインと内容です。
『学生の心をつかむ採用パンフレットとは?』そんな疑問に応えながら、魅力的かつ効果的な新卒採用パンフレットを作りたい方に向けて、作成のポイントをお伝えします。
採用パンフレットの必要性
そもそも採用パンフレットはなぜ必要なのでしょうか。
昨今、ホームページを含め、ほとんどの会社が自社サイトを持っていますし、
わざわざ「紙媒体」での採用パンフレットが必要なのか??
そのような声も聞こえてきます。
ですが、「必要です!」と申し上げたい(笑)
なぜなら手に取って見れるものは、その人のタイミングで場所を選ばずに読めるからです。
サイトの場合は「興味があるから調べてみよう」という【もともとの認知】がなければなかなか辿り着きません。
ですが紙媒体の場合、手に取ってほしいターゲットが集まる場所に設置、配布する事で「知るきっかけ」を作ることが出来ます。
「5W1H」の法則で考えてみよう
採用パンフレットを作る前に必要性も含め、目的やターゲットなど細かく考えてみましょう。
①「What」
何を作るのか。
「採用活動のためのパンフレット」ですね。
②「Why」なぜ(動機)
いい人材を確保するため。
会社のいいところ、強み、魅力を知ってもらいたい。
③「When」いつ?
求人イベントに向けて。
④「Who」誰に向けて
新卒、転職を考えている人、仕事を探している人。また採用したい人物像まで具体的にイメージすることが重要です。
⑤「Where」どこで
会社説明会や学校、採用イベントやハローワークでの配布。
⑥「How」どのように
どうやって会社のことをよく知ってもらうか。
【求人】を目的としても、タイミングや場所を確定し、効果を出すためには
どのような内容にするのかをしっかり考えることが大切になります。
コンセプトを考えよう
まずは「採用を目的としたパンフレット」というものは決まりました。
採用目的に適したものを作るには、ただ漠然と会社の情報を書くのではなく、どんな採用パンフレットを作りたいか、何をアピールしたいのか、アイディアを具体的にしていくことです。
・誰に対して何を伝えたいのか
・読み手にどう感じてほしいのか
アピールポイントを絞り、全体の方向性を決めることが重要です。
コンテンツを考えよう
コンセプトが決まれば、次は各ポイントをどの順番で、どのように掲載するかを決めましょう。
採用向けのパンフレットですから、手に取った人が
「この会社いいな」
「話を聞いてみたいな」
と思ってもらえないと意味がなくなってしまいます。
例えば、
・仕事内容(業務内容)
どのような部署があり、どのような仕事内容なのか。配属される部署はわからなくても仕事内容は気になりますし、詳しく知りたいところです。
・会社や働いている人の雰囲気
フロアの雰囲気、これから一緒に働く先輩方の雰囲気はとても重要な情報になります。
・研修制度
新入社員に対する研修やフォローアップの体制があるのかが解説してあると非常に安心に繋がります。先輩や上司とのコミュニケーションの場はあるのかも、とても知りたいポイントです。
・福利厚生
残業手当・休日・賞与やその他の福利厚生が充実していると安心できますし、働くモチベーションにも大きく影響します。
新入社員へのアンケート調査
レバレジーズ株式会社が2022年3月に「入社1年目の社員」を対象にしたアンケートで「入社前に知りたかったこと」の回答では、
1位:実際の仕事内容
2位:残業や休日出勤の実態
3位:給与水準や平均年収
4位:賞与
5位:社員の人間関係
6位:教育や研修制度
という結果が出ています。
(参照:レバレジーズ株式会社)
また新入社員の6割が入社後に「仕事内容にギャップを感じている」という結果も出ています。この結果を見ても、入社前に知りたい事とコンテンツはリンクしている点が多いです。
せっかくいい人材が入っても、入社後にギャップやストレスを感じてすぐに退職してしまったら意味がないですし、会社のことをきちんと知ってから入社してもらう方が、会社にとってもプラスは大きいのではないでしょうか。
採用パンフレットを作ろう
コンセプトやコンテンツが決まったら、いよいよデザイン作成です。
コーポレートカラーや会社の雰囲気を伝える色、レイアウトなどをイメージしてみましょう。
実際のデザイン作成はプロに頼むとしても、「こんな色味でこんな雰囲気」というイメージを持つことは大切です。
業態によって「イマドキ」なデザインがいい会社や、歴史のある会社なら「重厚感」を感じるデザインなど、パッと見た時にその会社のもつ雰囲気が感じられると、求める人材と興味をもってくれる人のマッチ度は上がってきます。
・撮影(会社・オフィスなどの設備)
・インタビュー(社長や社員)
・載せる資料やテキスト
「原稿のまとめ方とポイント」についてのコラムはこちら
などボリュームがわかったところで、ページ数や仕上がりの仕様を決めましょう。
2つ折りの4ページなのか。
巻き三つ折りで6ページなのか。
はたまた冊子タイプで8ページか。
コンテンツやレイアウトでページ数も決まり、仕上がりのイメージが確定します。
まとめ
内容は充実しているし、伝えたいこともシンプルにわかりやすくまとまった!
とっても大切なことです。
それと同じくデザインも重要。
やはり見た目で判断されることは多いですし、「なんかいい感じだな」と思ってもらうだけでも手に取ってもらう可能性は高くなります。
ここまでコンセプトやコンテンツを考えてきたのですから、最後のデザイン部分も手を抜かず、いい採用パンフレットを作りましょう。
採用パンフレットで全てが決まるわけではありませんが、考えることで改めて会社を知り、伝えたいことが明確になり、それを伝えることでお互いにとっていい雇用関係を築くきっかけにもなるのではないかと思いますよ。
おまけ
合同説明会などのイベントに参加する場合は、採用パンフレット以外にも以下のようなものも準備ができていると他社との差別化に繋がります。
- ブースに貼る「ポスターやパネル」
- ブースの統一感を出し、目立たせる「天幕」や「いすカバー」
- 視覚で人を引き付ける「デジタルサイネージ」
- 会社を思い出してもらうきっかけにつなげる「ノベルティ」
- イベント後の接点としての「DM」
など、様々なアピール用の販促も必要になってきます。
どこで使用するかに合わせて、採用パンフレット以外の準備も忘れずに!!
ちなみに東美ではパンフレットの制作だけでなく、展示会ブースの制作も手掛けてます。
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記事を書いた人
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