『身の回りにあふれている補色の効果について』

こんにちは。営業部の小島です。皆様、補色という言葉をご存じでしょうか? 色にはそれぞれ関係性があり、関係性の一つに補色があります。私自身、前々から気になっていたこともあり、今回のコラムでは補色についてお話したいと思います。

補色(complementary color)とは? 

補色とは、色相環 (カラーサークル) で正反対に位置する関係の色の組合せのことです。色相環とは、色相の変化・関係を表した円環図のことで、有名なのは、アルバート・マンセルが作った「マンセルカラーシステム」(マンセル色体系、マンセルカラー色環とも)があります。色相はいわば色の種類(色合い)を示すもので、これをマンセルは100色に分割しました。赤と緑、青とオレンジ、黄と紺などが補色の一例です。補色同士を組み合わせることで、色彩の対比が生まれ、視覚的な引き立て効果を得ることができます。

マンセル色相環 MAU造形ファイルより

身の回りに溢れる補色の効果について

食品関係における補色の効果の一例をあげます。マグロの赤身にシソ、笹、パセリ、海藻などのつまとして緑色をあしらうのも、その効果の典型です。マグロの赤色を引き立てる効果があります。 お肉売り場のショーケースには緑色のマットが敷かれていることがあります。肉の赤身が強調され、肉の鮮度が高く感じられる効果があります。また、黄色の菓子で紺色の皿を使用すると黄色が引き立ちます。

販促物における補色の効果について

補色の効果によってインパクトのある誌面をつくることができます。例えば、商品画像で補色を意識することはもとより、視覚的なバランスを生み出し、コンテンツの読みやすさや視認性を向上させることができます。具体的には、背景色とテキスト色を補色同士で選ぶことで、文字が浮き上がり、読みやすくなります。しかし、補色の組み合わせはいいことばかりではありません。補色同士を使いすぎると、目がチカチカして視覚的な混乱を招く恐れがあるため、適度に使用することが重要です。また、コントラストや視認性を確保するためには、補色の明度や彩度を調整することも大切です。

最後に

私たちの身の周りには補色の効果を利用したものであふれています。
セブンイレブンのロゴマークや信号機、まるちゃんの赤いキツネと緑のたぬきや村上春樹の文庫本で『ノルウェーの森』の赤い表紙の上巻と緑の表紙の下巻など枚挙にいとまがありません。補色を用いることでブランドイメージの強化に貢献します。補色という視点で世の中のものを眺めてみると、新たな発見があるかもしれません。

以上

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小島格
小島格
出版製版とオンデマンド印刷を得意とした営業です。
寡黙な営業スタイルで集中力もあり、案件処理能力が高いです。
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