申し込み用紙が無くならないのはなぜ?
「カタログと一緒に届く“1枚の紙”が持つ力」

「記入しやすい申し込み用紙」には理由がある

商品カタログを見ていて、「この商品、いいな」と思ったとき、



その隣にある“申し込み用紙”を手に取る瞬間があります。
最近ではWeb注文が増えましたが、それでもFAX申込書を添付している会社は少なくありません。

申し込み用紙の種類はカタログ以外にも日常生活の中にたくさんあります。
例えば病院の問診票も手書きの申込書のひとつですが、実際、私自身も病院で問診票を記入したときに「紙ってやっぱり分かりやすい」と感じたことがあります。
欄が広く、どこに何を書けばいいか一目で分かる。
モノクロ印刷でも、枠線の太さや余白のバランスが絶妙で、ストレスなく書けました。

一方で、官公庁や銀行の手続き書類では、文字が小さく欄がぎっしり。
「ここ、何を書くんだろう?」と立ち止まることも。
この違いは、“レイアウト設計の視点”があるかどうかにあります。

カタログと申し込み用紙はセットで成り立つ

弊社ではカタログを制作する際、**申し込み用紙も「購買導線の一部」**と捉えています。

せっかく魅力的な商品を紹介しても、最後の申込書が使いづらければ、購入のハードルが上がってしまいます。
たとえば、FAX注文書のFAX番号が見つからない、記入欄が小さい、どこまで書けばいいのか曖昧……。
こうした小さな不便が、購買のチャンスを逃してしまう原因になるのです。

デザイナーが語る、使いやすい申し込み用紙の条件

当社のデザイナーに聞いてみると、次のようなポイントが挙がりました。

  • 太枠でゾーニングを明確に
    → モノクロでも、構成を整理するだけでぐっと見やすくなります。
  • 文字サイズは9pt以上を目安に
    → FAX送信時に潰れにくく、読みやすさが保てます。
  • FAX番号は最も目立つ位置に配置
    → 「どこに送ればいいのか」を迷わせない。
  • 記入欄は“余裕をもって”
    → 住所・品名など、長い文を書く欄は特に広めに確保。
  • 記入例をビジュアルで示す
    → 「例:東京都新宿区〜」のような実例を添えると安心感が増します。

“使われるカタログ”は、“使いやすい申し込み用紙”が支えている

実は、カタログの中で「申し込み用紙」は最も実務的なページ。
それゆえに、デザインの工夫が売上に直結します。
印刷費を抑えるためにモノクロで作られることが多いですが、



枠の太さ、余白、フォントの選び方次第で、印象も使いやすさも大きく変わります。
また、FAXや郵送での利用を想定する場合、



**線の太さ(0.3pt以上)や紙質(筆記性の高い上質紙)**にも注意が必要です。

カタログは「見る」だけでなく「動かす」ツール

カタログの目的は、商品を“見せる”だけでなく、“申し込んでもらう”こと。
そのラストステップを支えるのが、申し込み用紙のデザインです。

デジタルが進む時代でも、紙が無くならないのは、



「誰にでもわかりやすく、すぐに使える安心感」があるから。

それは、カタログにも共通する“紙の強み”といえます。

まとめ:1枚の紙が、購入体験を変える

申し込み用紙は、カタログの最後にある“地味な存在”かもしれません。
ですが、その1枚が「申し込みやすい」「丁寧な会社」という印象を決めることもあります。

見やすく、書きやすく、迷わせない。
そんな申し込み用紙づくりが、カタログの効果を最大化するカギなのです。

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東美では、カタログと連動した申込書やFAX注文書のデザインにも対応しています。

使う人の立場に立った紙面設計で、“伝わるカタログ”を。
お気軽にご相談ください。

TEL:03-3208-9091

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記事を書いた人

岸川誠
岸川誠
カタログ・パンフレット・Web制作など、さまざまなクリエイティブを通して、企業の課題を可視化し、解決に導く伴走型の支援を行っています。単なる制作会社ではなく、課題を共有し、成果をともに生み出すパートナーであり続けることを目指しています。